2008年12月01日

霧のミシガン


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森羅万象がもつ固有の色彩を奪う"雪景色"の美しさは幻想的なものだが、"霧"もまた、見る者に同じ感情を抱かせる自然現象のひとつだ。水分をたっぷり吸い込んだ空気のレンズを通してみる風景は、全ての色彩やカタチをアウトフォーカスしてしまう墨絵の世界。嫌がうえにも人をロマンチックな気分にしてくれる。-- 「John Burggraaff (12 String Guitar, Piano, Harmonica, Lead & Background Vocal)」、「Harlan Hyink (12 String Guitar, Bass, Lead & Background Vocal)」、「Todd Gould (12 String Guitar, Electric Guitar, Bass, Lead & Background Vocal)」。霧のたなびくミシガンの田舎道を歩くクリスチャン系フォークトリオ『Harlan, John, Todd』の面々。オリジナル10曲中、共作を含めほとんどの楽曲を手がけ歌っているのが「John Burggraaff」。"Why Do You Turn The Other Way? (A-1)"、"Thank You Lord (A-2)"、"Keep Me Through The Weak Parts (A-3)"、"Those Who Are Forgiven Much (A-5)"。バリトン気味で音域の狭い彼の歌声は、聴く者の心を落ち着かせてくれる音の鎮静剤のようだ。ヴォーカルを彩る美しいハーモニーは、湿気に満ちた霧のように聴く者の心に潤いを与えてくれる。ライナーに、彼等の音楽はフォーク&カントリーとあるのだが、カントリー色は霧に溶け込んで見えない。客演している「Ross Phillips」の刻むドラムス音の輪郭も霧の中から微かに聴こえるようで印象は薄い。ここにあるのは、霧の向こう側から聴こえてくるような音楽、そんな霧の風景が良く似合う素敵な歌たちだ。-- 今暮らしているところでも、ヘッドライトが必要なほど濃い霧に覆われることが年に幾度かある。しかし、"雪"に覆われれほどの鬱陶しさはなく、逆にワクワクするような高揚感を抱いたりする。"霧"には、人の気持ちを高揚させる不思議な力があるのかも知れない。---
posted by beck at 09:22| Comment(0) | 音楽(US) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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