2010年03月29日

いつまでも側に


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今はやらなくなったが、お気に入りの曲だけを編集し自分だけのフェイバリット・テープをよく作っていた。もし、今作るなら間違いなく入れるであろう曲がある。オハイオのクリスチャン系SSW 『 Erich Sylvester 』 が歌う "Stay With Me" で、本作のB面5曲目に収録されている。キャッチーなメロディをもったワルツ調のフォーキーソングは何度聴いても飽きることはなく、繰り返し繰り返し聴きたくなる素敵な曲である。-- Erich Sylvester ( vocal, 12-string guitar, electric bass ) と David Dube ( hammond B-3 organ ) で録音されたオリジナル曲、全11曲収録。とても2人だけの録音とは思えないほどサウンドに重厚さを感じるのは、絶え間なく背景を流れるハモンドオルガンとセルフユニゾンさせたヴォーカルのせいだろう。"Today Is The Crown Of Creation (A-1)"、"Blessed Be God Forever (A-4)"、"Holy (A-6)"、"The Lord's Prayer (B-3)" など、長くても2分台。さらに、その他はもっと短い楽曲が多く両面通し聴いてもわずか20分あまり。それもワルツ調のものが多く単調さは否めないが、そこが又、心地良さを両面通して味わえる利点にもなっている。同じオハイオの 「 Mikel Scheurer 」 の手になるイラストがペーストオンされた本作、極めて宗教色の強い歌詞内容だがSSW作品として十分に楽しめるし、いつまでも傍らに "Stay With Me" したくなる素敵な作品である。sb_434b.jpg-- 「 Erich Sylvester 」、CCM系の作品 ( Wendy Vickers / Deanna Edwards / Ed Gutfreund / Tim Schdenbachler ) の制作に関わっていたことが確認できる。また、カリフォルニアの"ジャグバンド"のメンバーに同姓同名の人がいる。ウクレレを爪弾きながら歌っている"この人"もそうなのかも知れない。---
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2010年03月24日

穏やかな友の歌


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今は亡きミルウォーキーのクリスチャン系SSW 「 Jim Spencer 」 プロデュースのもと、CCM系ヴォーカリス 『 Eileen Carr 』 を主役にしたプロジェクト作品。表題曲の "My Gentle Friends " をはじめ、収録された全10曲(共作含む)を、そのジム・スペンサーが手がけている。-- ジム氏の音楽のベースには、カントリーロックがあるのは "Born To Be In Love With You (A-1)" や マリアッチの薫りのする"All Over Again (A-4)"、エレクトリック・ギターとサクスフォンのソロが入る "Back In The Spirit (A-5)"を聴けばよく分かる。声質は違うが、テキサスの"Nanci Griffith" タイプの歌声を聴いている趣。レーベル名 「 A Major Label 」 は洒落でつけたのかは分からないが、メジャー作品と比べても遜色のない完成されたサウンドになっている。クリスチャン系作品に、メジャーものとは違う神聖でスピリチャルな感性を求めるものには不満の残るA面だが、B面がそれを補ってくれる。穏やかにスィングするジャズピアノにのせた "My Golden Melody (B-1)"、E・ピアノに導かれ湧き上がる感情を押し殺し優しく歌いかけるバラード "Kiss Me Asleep, Kiss Me Awake (B-2)"、泣きのギターソロが入るミディアムテンポのバラード "On My Way Way To You (B-3)"、バックコーラス隊が入る黒人霊歌風な"Hallelujah Land (B-4)"、そして表題曲の "My Gentle Friends (B-5) "。チャーチオルガン風な神聖な鍵盤音色に導かれ、まるで翼を持った小鳥のように彼女の歌声は軽やかに五線譜の上を舞っている。多分、その中にジム氏もいたであろうバックコーラス隊もその歌声を追っている。ジム・スペンサーのもとに、ジェントルなミュージシャン仲間が集まって制作された本作を象徴している素敵な曲である。-- 長らく行方知らずだったという本作。「Justin Matley」 の手によりデジタル・リマスターされCD化されている。'70年代、ミルウォーキー音楽シーンの顔役だったという 「 Jim Spencer 」 へのリスペクトだったのだろうか、そのジャケットには「 Eileen Carr 」 ではなく、ジム氏の顔写真(ソロ2作目)が使われている。---
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2010年03月21日

ふたりの歌


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ソロ作は "紹介済み" のカリフォルニアのクリスチャン系SSW 『 Jim Strathdee 』。彼は、夫婦デュオ名義でも数作品残しているが、本作は初期のもの。ソロ作では大所帯のコーラス隊を前面に押し出し、ジム氏の影の薄いサウンド・プロダクションだったが、デュオ作品ではふたりの歌が主役のゴスペル・フォークを奏でている。-- セルフ・プロデュース、オリジナル9曲を含む全12曲収録。Jim Strathdee ( lead vocal, guitar. piano, harmonica, organ ) / Jean Strathdee ( lead vocal, piano, guitar, mandolin ) / John Anderson ( guitar ) / John Forney ( bass) / Andy Victor ( violin ) 。多少の客演を受けているが、"Gathering Song (A-1)"、"Fierce Love (A-2)"、"Don't Fear The Wilderness (A-3)" など、A・ギターの弾き語りがメイン。生真面目な人間性が伺える崩しのないジム氏の唱法には、やはり弾き語りが合っているようだ。特筆すべきは、A・ギターの弾き語り曲 "Jodie's Song (A-4)" で聴ける奥さんの清楚で美しい歌声だろうか。クリスチャン系の女性に美しい歌声の持ち主は数多くいるが、それに一歩も引けを取ることのない美しさだ。彼女の歌声は、"We Are Called To Follow Jesus (B-2)" に "Wall That Divide (B-5)" でも聴けるが、パート部担当やコーラス隊との掛け合いなどがあり、彼女の歌声を純粋に味会えるのは "Jodie's Song" だけである。"Now Is The Time For Heart To Sing (A-6)" や "Sanctus (B-1)" など、コーラス隊向けの楽曲もあるが、ふたりの歌の合間のブレイクタイムとして聴けば全編通して楽しめる作品ではある。-- '70〜'80年代にかけて、夫婦デュオとして3作品残しているのを確認しているが、美しい歌声の 「 Jean Strathdee 」 はソロ作品を残さなかったのだろうか? 純粋に彼女の歌声だけを聴いてみたいものである。---
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2010年03月14日

早春歌


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春の陽気から一転して今週は雪降る冬へ、今日も冷たい雨、来週の予報ではまた雪マークがついている。それでも、寒暖を繰り返しながら春は一歩一歩と近づいているのを感じる。-- アリゾナのクリスチャン系フォーキー 『 Georgia Dolph 』。表題曲の "Bring Back The Springtime (A-1)" は、"灰色の冬が去り、辺り一面に花が眩く咲き乱れ、ヒバリたちは再び鳴き始める準備をしている、私の心をそんな春に戻してください "と、ピアノの弾き語りで歌っている。この曲は、クリスチャン系コンポーザー 「 Kurt Kaiser 」 のものだが、春を待ちわびる人の気持ちに応えてくれる楽曲だ。ドルフ嬢、名前からすると生い立ちはドイツ系の人だろうか。例によってリリース年・コンポーザー名などのクレジットはなし。曲名を頼りに調べてみると、"Larry Norman / Gordon Jensen / John W. Peterson / Ralph Carmichael / William J. Gaither / 作者不詳のTraditional gospel song" など。グレン・キャンベルの"Less Of Me (A-3)" の1曲を除けば、クリスチャン系SSWのカバー曲が占めているようだ。'80年に書かれた曲が含まれているので、リリース年は'80年代なのは間違いないだろう。全12曲収録、A・ギターとピアノの弾き語りが丁度半々の割合。メゾソプラノ気味のドルフ嬢の美しい歌声は、春の温もりを運んでくれる日差しのようで心地いい。清楚で可憐、道行く人が思わず足を止め聴き入ってしまう、そんな素敵な歌声が詰まった作品である。-- 木漏れ日の中の 「 Georgia Dolph 」、ドルフ嬢が佇む新緑の風景はアリゾナの春だったのだろうか。こちらでは、まだストーブは欠かせない日々だが、もうすぐ訪れる春に向けて緑の息吹が雪の下で準備をしている頃だろう。---
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2010年03月06日

面影ソング


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紹介済みの英国のSSW 「 Ken Scott 」 と同じレーベル "Profile" で同じ年にリリースされたクリスチャン系SSW 『 Allan Shiers 』 のデビュー作。レコード番号からすると、ケン氏の作品より本作のほうが先のようだ。 バンドスタイルのバック陣には共通する面子の顔が見えるが、両作品のプロデュースを手がけている 「 Bob Smithson 」 が立ち上げたレーベルなのかも知れない。-- 全14曲オリジナル、2分にも満たないものが8曲、2分台が4曲、3分を超えるものは僅か2曲だけ。ハーモニカ入りのディラン・スタイルで聴かせる "School Day (A-1)"、"Busking Song (A-7)"、"Mary Said To Joe (B-2)"、間奏に口笛が入るアップテンポなフォークロック "Simon And Andrew (B-4)"などは、フォーキーSSWらしいところ。しかし、アラン氏を魅力的にしているところはキャッチーなメロディにのせた甘い歌声だろう。ストリングスを配した "Looking Out My Window (A-2)" に "Maybe You're Not Sure (B-7)"、表題曲の "The Man In Me (A-2)"、管楽器の切ない音色が哀愁へ誘う "Good On The Sally Army (B-2)"、A・ギターの弾き語りに淡いバックのついた "Family (B-6)"。これらの楽曲が醸しだすノスタルジックさは、まるでギルバート・オサリバンがフォーキーを演じているかのような心地いい趣を持っている。短い楽曲が多いながらも、ショート・ストーリーのエッセイを読んでいるようで、少しも物足りなさを感じさせることのない素敵な作品である。-- 「 Allan Shiers 」 には、'80年にもう一作品 "Lamplighter" 残している。本作から数年を経て、彼の音楽がどう変化しているのか気になるところである。---
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