2010年02月22日

子供が消えた日


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過去"8作品"残しているクリスチャン系SSW 『 Stephen Lauren Bigger 』 のデビュー作。今現在、カリフォルニアのサンタクルズ在のようですが、録音は当時活動していたジョージア州アトランタ。オリジナル11曲を収録、自身の "Grand piano / Fender rhodes / Synthesizer / Accoustic guitar / bells" に、楽曲によりバンドスタイルのサポートがついている。-- 柔らかなE・ピアノと管楽器の音色に導かれる "How Are We To Keep On Living (A-1)" に、ピアノの調べにのせた "Someday (B-1)" のメロウさはAOR好きには必殺バラードだろう。 "The Ship (A-4)" に表題曲の "Where Are The Children (B-6)" はエモーショナルに歌いかけるピアノの弾き語り。軽快なバンジョー入りカントリー風味の "Take A Little Time (A-3)"。切ない音色のハーモニカが入ったカントリーバラード "Welcome Home (B-3)"。A・ギターのカンティングにのせたフォーキーソング "Ridin' (A-2)"。AORにカントリー&フォーク、そのどの色にも染まり過ぎることもなく、全曲で素敵なメロディにのせ淡々とした歌声を聴かせてくれる。sb_428b.jpg-- 内袋には歌詞が記してあるが、表題曲 "Where Are The Children"だけは裏ジャケットに単独表記している。この曲は、元気に庭を駆けずり回り遊んでいたはずの子供が消えてしまった親の心情を綴った歌詞内容だが、遊び主を失った遊戯具の寂しげなジャケット・イラストはそれと符号する。アメリカは親権を巡る子供の連れ去り事件が珍しくないところだが、それを歌ったのか。それとも、純真無垢な心で一杯の夢を語っていた頃の、自らが失ってしまった内なる子供心を歌っているのだろうか。「Stephen Lauren Bigger」に聞くしか本心は読み解くことは出来ないが、ラストを飾るこのピアノの弾き語り曲が本作のハイライトには違いない。---
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2010年02月16日

エデンの園の歌


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ここ2週間あまり、日々の生活は64年振りの大雪の混乱を引き摺っている。ようやく、その勢いは収まったものの、道路の両脇には混乱の名残りの白塊が解けることもなく鎮座していて、車の往来もままならない状態だ。-- "前作"は紹介済みのミシガンのクリスチャン系SSW 『 Doug Howell 』 の2作目。サウンド的には前作を踏襲しているが、エモーショナル度を振りかざすことなく、穏やかにジーザスソングを歌いかけるピアノマンらしい姿が聴いてとれる。軽快でアップテンポな表題曲 "I've Been Freed (B-1)"、キャッチーで愛らしいメロディをもった "Drivin' Down The Road Song (B-2)" などの明るめの楽曲もいいが、やはりダグ氏の真骨頂はピアノに導かれるメロウなバラードたち "Earthbound (A-4)"、"Here I Am (A-6)"、"There's A Difference (B-3)"、"For You To Live (B-5)" になるだろうか。管楽器やストリングも使用されている楽曲もあるが、歌の背景をただ淡く染めているだけ。ダグ氏の歌声がストレートに心に伝わってくる。1作目でも感じたことだが、"I Just Wanna Talk About Jesus (A-2)" や "Daniel (A-2)" には素朴なビリージョエルの姿を重ねて聴いてしまうのだが、彼に音楽的な影響を受けた部分があるのだろうか。それとも共通するピアノマンとして立ち位置がそう感じさせるのだろうか。オリジナル全12曲収録、AORとしても楽しめる素敵な作品である。-- レーベル名の "エデンの園" をイメージしたのか、立ち並ぶ樹木がまるで雪の衣装を纏ったかのように満開の白い花をつけている。その花をつけた小枝を手に笑顔満開で座する 「 Doug Howell 」。アダム気分のダグ氏を包みこむ穏やかな日差しは、ミシガンの春の風景だったのだろうか。週間予報では、今週も雪マークが並んでいる。春が恋しくなる時候だが、今年の冬はその思いを一層強く感じる厳しさだ。---
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2010年02月08日

ベッドタイム・ソング


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70年代中期から今なお現役で活動し、ヴォーカル作品に留まらずジャズやニューエイジ〜インストまで幅広いジャンルの"作品群"を残しているクリスチャン系SSW 『 Jeff Johnson 』。本作は、彼にとって最初のスタジオワーク2作品の内の1枚で、アーリーソングとしてCD化されているもの。-- セルフプロデュース、ジェフ氏のギターにピアノ&シンセ、楽曲ごとに最小限のサポートを受けたジーザス色の強い内容のオリジナル全11曲収録。本作をフォークロックと紹介しているのを見たことがあるが、楽曲が途切れることなく構成されたサウンド・プロダクションは後の幅広い音楽領域での展開を感じさせるアンビエント(環境音楽)にも通ずるプログレッシブなフォークロックと表現したほうが近いかも知れない。ビー玉が硬質なものに落下した時の跳ね返り音がリズムになっていく表題曲 "The Anvil Of God's Word (A-1)"。A・ギターにのせた「Jane Lee」嬢との美しいデュエットソング "Sometimes When We Pray (A-3)"。ピアノの調べにストリングスが色を添えるバラード "It's In His Hands (A-5)"。まるでオルゴールの中から聴こえてくるようなシンセ音にエフェクトをかけた歌声の "Bible Bedtime Blues (B-2)"。チャーチオルガンの音色に波音の効果音が入る "The Rock (B-5)"。そして、オープニングのビー玉の跳ね返り音で幕を閉じる。個々の楽曲の物語が一体感を持って心に響いてくる演出は、ある一定のテーマに添ったコンセプトアルバムのようだ。やや線の細い声質のジェフ氏だが、静かな楽曲が多い本作にはよくマッチして素敵な作品に仕上がっている。-- 「 Jeff Johnson 」、直近では同じクリスチャン系SSW 「 Phil Keaggy 」 との共演作品を残している。また、別作品('86年作)の歌声は "Youtub" で聴くことができる。あまりにも作品が多すぎて全てをフォローするのは無理だが、初期のヴォーカル作品だけは一聴の価値がある。---
posted by beck at 10:19| Comment(0) | 音楽(US) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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