2009年12月30日

今年のラストソング


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カリフォルニアのクリスチャン系フォークデュオ 『 Becky Stewart & Midge Robertson 』。プロデュースは 、後にAORシンガーとして活躍する 「 Rick Riso 」 で、バックを務めているのは彼が在籍していたCCM系バンド 「 Messenger 」 の面々。-- オリジナル2曲、CCM系SSW 「 Andrae Crouch 」 作が3曲、録音にも参加 ( Guitar, Vocals ) している 「 Dario Fraticelli 」 作が5曲の全11曲を収録。ペダルスティール入りのカントリーバラード " The Blood Will Upon The Lord (A-4)" 以外は、耳に馴染み易いフォークメロディにのせた2人の心地いいハーモニーが堪能できる。'70年代に日本で活躍した米国人フォークデュオ 「 Betsy & Chris 」 の清楚な歌声を思い出して頂けると、幾分かはその心地良さが伝わるのかも知れない。ストリングス入りの " Go Out And Tell The World (A-1)" や "Carol's Song (B-1)" で抱く感情的な切なさに、一心不乱に高度成長に突っ走っていた時代・昭和への郷愁を覚える。'70年代、夢中になって聴いていた日本のフォークミュージックへの懐かしさと同じ匂いを感じる。「 Becky Stewart & Midge Robertson 」 の音楽は、青春期を過ごした懐かしくて暖かい古き良き時代に連れていってくれる素朴さを持っている。-- リーマンショックを端に世界経済が激変した感の今年はもうすぐ終わる。その日本では、50年にも渡る自民党の一党独裁(一時期、下野や連立もあり正確ではないが)が終焉を迎え政権交代が実現した。確かに政権交代に意義はあったが、日本人にとって最大の不幸だったのは、選んだはずの新政権が日本人の為の日本人の政権与党ではなかったと言うこと。アメリカの属国に甘んじ真の独立国家を目指してこなかった、また、対立軸と成り得る健全な野党を育ててこなかったツケである。国益を考えない日本(先般の小沢訪中で、私は "人民解放軍の野戦軍司令官" と言った)と、国益しか考えない新たな宗主国(中国)のもと、私の子供や孫たちが生きる日本の風景は様変わりしているかも知れない。恐れていたことだが、このまま突き進めば、そう遠くない時代に日本人は確実に実感することになるだろう。仮に、その危険性に気づいた時は手遅れである、これまでのアメリカ属国の穏やかさでは済まないだろう。相手は有史以来、一度たりとも国民の選挙で国の指導者を選んだこともない国益しか目のない真の "一党独裁国家" である。チベット、西ウィグル、台湾、沖縄、そしてニッポン自治区…。新年に見る初夢が、正夢にならないことを願っている。その悪夢に、一人でも多くの日本人が気づく新たな年であることを切に願っている。Good-bye ! Sayonara ! 2009 !。---
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2009年12月26日

ユンケの森のデュオ


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プエルトリコの兄妹フォークデュオ 『 Nelly & Tony 』。リリース年は不明だが、1968年〜1974年まで活動していた経歴から推察すると'60年代末期〜'70年の初頭あたりだろうか。兄 "Tony Croatto" はイタリア生まれ、9歳の時に家族と共に南米のウルグアイに移住。彼が19歳の時に、兄妹3人で 「 TNT 」というバンドを結成し、アルゼンチンやベネズエラを主に音楽活動をしていたようだ。'68年、プエルトリコを永遠の祖国に選び、フォークデュオとして、また、テレビのニュースキャスターとしても同国では人気を博していたようだ(出展:@A)。-- スペイン語で歌われるオリジナル主体の全10曲を収録。南米音楽のサルサやボレロ・サンバなどを基調に、フォークやロック、R&Bなど様々なアメリカ音楽にも影響を受けているサウンドだ。ロックっぽいE・ギターのカンティングで始まる "Tu Casta (A-2)"。ピアノに導かれるバラード "Libre Como El Viento (A-4)"。「Nelly」嬢のソウルフルな絶品ボーカルで唯一英語で歌っているジャズのスタンダード "Blue Moon (A-5)"。曲中に密林の臨場音が入るスローなフォルクローレ "El Couqui (B-2)"。エモーショナルに歌い上げるバラード "Coando Un Amor Se Muere (B-3)"。愛らしいメロディをもったマリアッチ "No Se Lo Diagas A Nadie (B-4)"など。シェアしているリードVo に、兄妹が付け合うハーモニーも絶妙で素敵な歌たちに仕上がっている。本作はデュオとしてのデビュー作と思われる作品だが、南米音楽ながらSSW作品としても受け入れられる親しみ易さを持っている。-- 2005年4月、痛みを伴う病気(癌だったのだろうか?)で兄の "Tony Croatto" は他界。"裏ジャケット"には、鬱蒼とした密林に座する兄妹の写真が使われている。撮影地は、プエルトリコにある熱帯雨林"ユンケの森"だったのだろうか。---
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2009年12月19日

ロードサイド・ソング


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12月としては何十年か振りの大雪。狭い路地の両脇は除雪された雪の塊で占領され、対向車とのすれ違いも間々ならないほど。突然の大雪に除雪車も手がまわらないようで、ノロノロ走るクルマにスリップ事故も重なり朝の交通網は完全に麻痺状態。北国の住人たちも、さすがに12月の大雪には戸惑っているようだ。-- カナダのクリスチャン系フォークロックバンド 『 The Revised Version 』。2組の兄弟にドラムスを加えた5人編成 [ Carl Teeple ( Organ, Vocals ) / Brian Field ( Bass, Vocals ) / Carol Field ( Piano ) / Tim Marsh ( Drums, Vocals ) / Mark Teeple ( Guitar, Vocals ) ] のバンドだが、英国のフォークバンド 「 Heron 」 を思わせる木漏れ日フォークを長閑に奏でている。リリース年は不明('70年だろう)、録音はナッシュビル。オリジナルに、クリスチャン系SSW ( Judy MacKenzie / Andrae Crouch / Bill Gaither ) 等のカバー曲を加えた全10曲を収録。美しいコーラスワークを活かしたバンドの特徴は、" You Should Have Come Sooner (A-2) " や " Two Hands (B-2) " によく表現されている。後者は、CCM系のSSW 「 Chuck Girard / Phil Keaggy 」 が在籍していたバンド 「 Love Song 」 の曲で、A・ギターにハーモニーだけで聴かせる美しいバラードはオリジナルを忠実に再演しているものの、もっと素朴な印象を受ける心地良さだ。オリジナルの表題曲 "Roadside (A-1)" や "The Certainty (A-4)" など、総じてどこか頼りなさげでチープなヴォーカル&バンドサウンドなのだが、その頼りなさげが聴くものを長閑な気分にしてくれる所以だろうか。窓外は身も凍る寒さだが、彼等の音楽を聴いている間だけは穏やかで心地いい春先の暖かさを一足先に味合わせてくれる。-- 大雪も去ったのか、束の間の日差しを太陽が届けてくれている。この暖かさがロードサイドを占領している雪塊を溶かしてくれるといいのだが。---
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2009年12月13日

エド歴史探訪


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クリスチャン系SSW 『 Ed Kilbourne 』 、運よく過去作品に出会えれば入手しているが、本作は'85年にリリースされたもの。紹介済みの "'83年作" に続き 「 Mick Kilbourne 」 嬢がハーモニーVo で1曲 (A-6) だけ参加しているが、レーベル名が 「 Airborn 」 から「 Fly By Night 」 に、助演名 「 Tom Davidson 」( Acoustic & Electric guitar ) が違うぐらいでサウンド的な大きな変化はない。 個人的には、この変化の少くない普遍性こそがエド氏の魅力だったりするのだが、本作もほぼエド氏一人 ( Lead & Backup vocals, Acoustic & Electric guitar, Bass, Piano ) で録音されている。-- オリジナルは4曲、マサチューセッツのSSW 「 Bill Stains 」 作 "Secret Garden (A-2)" に "Bridges (B-6)" の2曲、レノン&マッカートニー作 "In My Life (A-6)"、ベッド・ミドラーがヒットさせた「 Larry Henley / Jeff Silbar 」 作 "The Wind Beneath My Wings (B-2)"、チェット・アトキンスでお馴染みの "Frog Kissing (B-4)"、レイ・スティーブンスでお馴染みのカントリーソング "The Mississippi Squirrel Revival (B-3)"、テキサスのSSW 「 Tim DeLaughter 」 作のブルース " The Back Row Of The Sanctuary Blues (B-5)"など、全12曲を収録。カントリーフォーク主体のセルフユニゾンさせたヴォーカルの心地良さは変わらないが、オリジナルの " Bridges And Walls (A-1)"、録音参加している 「Tim Davidson 」 作の "Don't Know Why (A-4)" に 「 Bill Staines 」 作の2曲などで聴けるワルツ調のフォークバラード系が一際心地良いし、彼の声質には良く合っている。一作品だけの付き合いで十分という人から、他作品も聴いてみたいと思わせる人までいるのだが、「 Ed Kilbourne 」の場合は後者のSSWの一人である。-- 録音バージョンは違うが、本作に収録されている "The Wind Beneath My Wind" と "The Back Row Of The Sanctuary Blues" の2曲は 「Youtub」 にアップされている。---
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2009年12月05日

ハードレイン


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きょうも雨模様、時折、空を覆う鉛色の雲は思い出したように冷たい雨を吐き出している。海辺に近いこの一帯は冬場の風が強いところで、その小型台風並みの風に勢いを増した雨は激しく家屋をたたき大きな音をたてている。-- カリフォルニアのクリスチャン系SSW 『 Marj Snyder 』 、2作目のB面3曲目に収録されている 「 Rain 」 。'60〜'70年代のマイナーなフィメール・フォーク・コンピレーション 「 Ladies From the Canyon 」 にも収録されている曲だが、こちらの雨は窓辺を優しく濡らしていく霧雨だろうか。A・ギターの弾き語りによる呟きにも似たマージ嬢の繊細な歌声は、心に潤いを与えてくれるサウンド・レイン。彼女の真骨頂はA・ギターの弾き語りになるだろうが、" Reach Out (A-3) " や " Nothing But You (B-5) " などの静かな楽曲が一際光っているし、セルフユニゾンさせた歌声はやはり魅力的だ。ホーン入りの陽気でアップテンポな楽曲 " Can't Help But Sing (A-1) "、秒針の刻むリズムにのせた愛らしいメロディの " Tick Tock (A-2) " 、ペダルスティール入りの爽やかカントリーロック " Walk By Faith (A-4) "、ボブ・ディラン作のフォークロック " I Shall Be Released (B-4) " など。他の明るめの楽曲たちも、静かな楽曲を打ち消すことのない抑制された明るさだ。オリジナル8曲、カバーが2曲の全10曲を収録。落ち葉を敷きしめたように見える写真コラージュのジャケット意匠共々、彼女が残した4作品の中でも良質の音楽が詰まっている。-- 今のところ、雨のほうは小休止。だが、音量をあげないと 「 Marj Snyder 」 の歌声が掻き消されそうな強い風が吹いている。この鬱陶しい季節は、暖かい室内で音楽を聴く機会が多くなる季節でもある。 ---
posted by beck at 10:13| Comment(0) | 音楽(US) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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