2009年04月27日

コーヒー色の午後


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音楽を聴く時の最良の時間とシュチュエーション、それは音楽スタイルの違いで違ってくるものである。それはまた、個人的な嗜好でも違いがあるのだろう。フォークミュージックなら、コーヒーの香りが漂う音楽喫茶で黙々と聴くのが個人的ベストな場所になる。それも、陽が西に傾き辺りの景色をセピア色に染める午後がいい。-- Mark Pritcher (guitar, banjo, mandoline, fiddle)、Doug Batchelor (bass)、Debbie Durden (flute)、Vickie Farmer (vibes, moroccos, bongos)、、Ken White (drums)のラインナップで録音されたクリスチャン系SSW『Joan Pritcher』。例によってリリース年は不明。全10曲オリジナル、各楽曲ごとにフルートやマンドリン、フィドル、ドラムスなどがつくが、所謂、一体化されたバンドサウンドではなくA・ギターの弾き語りを彩る程度の淡いもの。数多くのフォークシンガーが輩出された'70年代前後、そんな時代背景に純粋培養された真直ぐなフォークを奏でている。今は、音楽喫茶に行ったことなど遠い記憶の中にあるだけだが、「Joan Pritcher」の素朴な歌声はそんな場所で聴いてこそ一層輝きをます音楽である。-- この作品についての問い合わせ先はジョージア州・フォーサイスにある「Tift College」になっている。録音当時、彼女はこの大学に通っていた学生だったのだろう。ジャケットのステージ写真にはA・ギターを弾く目元そっくりな男性が傍らにいる。この男性はラインナップにある"Mark Pritcher"で、「Joan Pritcher」とは兄妹ではないかと推察している。---
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2009年04月22日

音楽の宝石


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バージニアのクリスチャン系SSW『Brian D. McLaren』が残した音楽の宝石。プロデュースは、ベースで録音にも参加している"Tom Willett"。自身のA・ギター&ピアノにコンガ、4ピース(a.guitars, bass, background vocas)のサポートは受けているが控えめなもの。 全12曲オリジナル、アコースティックなブルースR&R調の"Depersonalization Blues (A-3)"以外、両面通じて耳を研ぎ澄まして聴く静寂な音楽が占めている。指先とギター弦の擦れ合う音、その指先と弦が紡ぎだすシルクのように艶やかなA・ギターの調べ。そして、素朴なメロディにのせたソフトな歌声。まるで、ストリングスのように音の背景を彩る淡いバッキングボーカル。それらが一体となって奏でるサウンドは、湖畔に佇み辺りの景色を映しこんだ波紋ひとつない湖面を見ている美しい音景色。"Sailing Out On Life (A-1)"、"I Wonder How You Love Me (A-5)"、"Learning How To Love (A-5)"、"Publication And Pharisee (B-1)"、"Simple Things (B-2)"、"Mary And Martha (B-3)"、"I Believe In Him (B-5)"。4曲が4分を越える、5分越えが1曲、1曲は6分を越えている。それらの時間が短いと感じるほど、彼の奏でる音楽は心の中に染み込んでいく。楽器の発する音の波動を極力抑えた静寂さの中にこそ、人の歌声は際立ち、その人の歌心は聴く者の心の奥深くまで届く。 カナダのSSW"Bruce Cockburn"は「High Winds White Sky」でそのことを証明した。『Brian D. McLaren』もまた、それをこの作品で証明している。-- 今の彼はメリーランド在、宗教関係の"書籍執筆"や"講演"等が主たる活動のようだ。当時の若々しい彼とは風貌も"歌声"も変わってはいるが、人懐っこい穏やかで優しい眼差しは当時のままである。---

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2009年04月16日

邂逅ソング


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"前作"は紹介済みの英国のクリスチャン系デュオ『Stewart And Kyle』の3作目。彼らの美しいハーモニーは、米国のクリスチャン系3人組「Lazarus」と同質の心地良さを感じさせるのだが、ストリングスを配したサウンドは神聖さの中にも適度なポップさが加味され、その辺りはいかにも英国産らしいところだろうか。前作に比べるとバンドサウンドも幾分か洗練されているが、その分、二人のハーモニー部分が少しだけ後退しているのはちょっと残念。それでも、二人の奏でるハーモニーの心地良さは本作でも十分に堪能できる。"Come Early (A-1)"、"America (A-2)"、"C'est La Vie (A-3)"、When Love Came Down (A-4)"、"Open Boat (A-5)"。切なくも甘酸っぱい心持ちにしてくれるミディアム・テンポのバラードが途切れることなく流れてくる。感情という記憶装置にも残されていない淡い恋へのときめき、夢と希望だけで満たされていた頃の一途な思い。そんなものなど全て失うほど多くの年月を重ねてしまったが、彼等の切ない歌声を聴いていると、まだ純粋な気持ちを持って頃の遠い日々へと連れていってくれる。彼等の曲に、過去の特別な思い出がある訳でもないのに、何故か、青春だった頃の初々しい日々の自分に出会うことができる。彼等の歌声には、きっと魔法の力が潜んでいる。--
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2009年04月11日

マージはどこに?


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カリフォルニアのクリスチャン系SSW『Marj Snyder』の4作目。セルフプロデュース、録音はサンディエゴの「Studio West」で、バックをCCM系のカントリーロックバンド「Brush Arbor」が務めている。清楚な彼女の歌声には、やはりA・ギターの弾き語りで彩るのが似合っているのだが、本作ではカントリースタイルのバンドサウンドが占めている。オリジナルが8曲、トラッドの"This Joy (B-1)"、「A. Hoffman / J. Sho­wal­ter」作の"Leaning On The Everlasting Arms (A-5)"、「Mimi & Richard Farina」の代表作"Pack Up Your Sorrows (A-2)"や「Ira stanphill」作の"Follow Me (B-4)"などのカバー4曲の計12曲収録。A・ギターの弾き語り中心の過去作品と比べると、ペダル・スティールやバンジョーが使用された陽気で明る目の楽曲やストリングスを配した厚化粧サウンドは馴染み易い音楽には違いないが、その分、彼女が持っていた純真無垢な神聖さは薄まっている。A・ギターの弾き語りにフルートのリードが入る"If The World (A-6)"や表題曲の"Content In You (B-3)"、A・ギターにマンドリンだけの導入部にバンドサウンドが途中から入る"Follow Me (B-4)"など、シンプルなアンサンブルで聴かせるフォークスタイルの楽曲に過去作品の彼女らしさを見出すことができる。-- "Where is Marj Snyder??"、この作品を残した後「Marj Snyder」はどこへ行ってしまったのか。同じ問いかけメールにクリスチャン系SSW「John Fischer」が答えている--「結婚して、オレゴンのクリスチャン系大学の図書館で働いている」--と。本作リリースから随分と年月は経ち、彼女も相当な高齢になっている。今も、オレゴンのどこかで元気に暮らしているのだろうか。---
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2009年04月04日

ロンより証拠


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カウボーイハットに蛇革のウェスタンブーツ、ベタなカントリーファッションに身を包んだクリスチャン系SSW『James Isaac Elliott』。ジャケットの印象からは、これまたベタなカントリーが聴こえてきそうで手を出さないのが常だが、レーベルが「Airborn」で共同プロデュースが「Ron Moore」とくれば話は別。-- ジェームス氏も曲をかいているが、主に歌詞をかき録音にも参加している「Scott Roley」がメロディをつけた楽曲が多い。ペダル・スティール入りの"Good Mornin' Lord (A-1)"とフィドルも加わった"Coal Miner's Song (A-2)"、オープニングから続く2曲はジャケットのイメージ通りの爽やかカントリーロック。この作品一番の楽曲、ドラムスの刻むゆったりとしたリズムにのせて歌われる美しいフォークバラード"Like A Cactus In The Deaert (A-3)"の3曲目あたりから、その先入観は覆される。フィドルの物悲し気な音色が切なさを煽る"Anthem For American Refugees (A-4)"。言葉の語尾を無造作に放り投げるディラン風唱法のフォークロック"Please Don't Laugh (A-5)"。バンジョー入りの陽気なヒルビリー・ナンバー"Hillbilly Music (B-1)"。A・ギターの乾いたカッティングにハーモニカ&バンジョーが入る"Twelve Thousand (B-3)"。ハーモニカ&A・ギターの弾き語り曲"Trust In The Lord (B-4)"などなど。聴き進んでいくにつれ、カントリー色は薄れフォーク色が濃くなってくる。ジェームス氏の音楽的立ち位置はカントリーながらも、B・ディランやニール・ヤング等に影響を受けたフォーク畑の人なのかも知れない。-- 楽曲を共作している「Scott Roley」も「Ron Moore」のプロデュース作品を残している。まだ未聴の「Ron Moore」プロデュース作品は数多くあるだろうが、個人的嗜好を満たしてくれる音楽が聴こえてくるのは間違いなさそうだ。---
posted by beck at 10:30| Comment(0) | 音楽(US) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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